- 2022年12月5日
プロジェクトキックオフ
楽しかった新人研修生活はわずか半月程度で終わりを告げた。 正式にアサインされ、プロジェクトがキックオフしたからだった。 クライアントの場所は幡ヶ谷だった。 最初にお客様と名刺交換をする前にそのプロジェクトの責任者の例の大学の先輩から 「いいな。何年目ですかと聞かれたら三年目のシニアですと答えるんだぞ」とくぎを刺された。 えー、それって詐称じゃん、と思いつつその通り答えたが、「今までの […]
楽しかった新人研修生活はわずか半月程度で終わりを告げた。 正式にアサインされ、プロジェクトがキックオフしたからだった。 クライアントの場所は幡ヶ谷だった。 最初にお客様と名刺交換をする前にそのプロジェクトの責任者の例の大学の先輩から 「いいな。何年目ですかと聞かれたら三年目のシニアですと答えるんだぞ」とくぎを刺された。 えー、それって詐称じゃん、と思いつつその通り答えたが、「今までの […]
入社してからは青山オフィスではなく、神谷町のトレーニングセンターで新入社員研修を受ける事となった。 何しろそれまで毎年若干名しか新卒採用していなかったのが、自分の代になって一気に40名近くの新人の数だった。 きっと会社が本気になって日本市場での成長を考え始めたのだろうという事だった。それでも部門の全社員で150名程度だった気がする。 神谷町での生活は極めて快適だった。 出社すると研修 […]
論文を書く時に英語で書かれた文献を読んだり、コピーを取ったりしたが、アメリカの巨大情報機器会社(International Business Machine)のマニュアルに触れるのは初めてだった。 よく見ると、空白ページには必ず This page is intentionally left blank. このページは意図的に空白にしています。 という一文が入っている。 いや、そんな […]
半月ほどずっとコピーを取り続けてわかった事があった。 それまでも図書館で参考資料のコピーは取っていたが、ここまで大量の量を両面コピー、しかもソーターしながら取る事はなかった。 結論は自分には事務処理能力が欠けているという事だった。 ソーターボタンを押し忘れるのは当たり前、気が付けば両面ではなく片面コピーを延々と作り出す、とんでもない時間と資源の無駄遣いを引き起こしていた。   […]
青山オフィスでコピーを取っていると、大学のOBの先輩が顔を出し、バイト代を出す予定がなかった事について言い訳を始めた。 「いや、どっちみち4月になれば正式にアサインするつもりだったから、その準備というかね」 「あの、4月に入社したら、3か月都内で研修を受けて、その後アメリカの本社で3週間のトレーニングを受けて、海外で夏休みを取ってよいと総務から言われましたけど」 「ははは、それは普通の社員の場合だ […]
1986年の3月、論文も無事提出が終わり、後は4月まで何をしようかと思案していた。 会社が外資系だったため英語の目標はTOEIC 750点というなかなかの高ラインに設定されており、皆、入社前から英会話レッスンを受けないといけなかったが、入社試験後のTOEIC試験で820点を取っていたのでそれも免除された。 ただ4月から一緒に働く同期に会っておきたかったので、無理を言って週1だけレッスンを作ってもら […]
大学院の頃に教えていたクラスの学生は皆良い子たちだった。 一度授業の時間に大遅刻をした時も皆、笑顔で待っていてくれて、「どうしたんですか?」とか「Never Mind」とか言って許してくれた。 そんな中に一人の男子学生がいた。 電車の写真を撮っていそうな雰囲気という事で、確か「ブルトレ」と呼ばれていた気がする。 彼も又、良い生徒で授業が終わった後も他の学生たちと一緒に芝生で話し込んだ […]
今もあるかわからないが、当時は9月1日の会社訪問解禁日には内定者を他の会社に行かせないために、その日の行動を抑え込むというのが普通に行われていた。 内定をもらったビッグ8監査法人もご多分にもれず、その日は先輩社員がランチをご馳走してくれるというので出かけていった。 向かった先は青山の草月会館にあった「薔薇」。とても素敵なレストランだった。 相手をしてくれたのは優しい先輩で、この人なら […]