カタログ文化の功罪

スキー→急斜面に対する恐怖、サーフィン→水に対する恐怖があり、まともに取り組めなかったが、そういった恐怖のないテニスやローラースケートはそこそこまで上達した。

自分も含めてこの頃から顕著になったのは、「ブランド名を知ってればそこそこできるような顔をしていられる」という「POPEYE」に代表されるカタログ文化の嫌な面が前面に出てきた事だ。

 

実際に「僕はテニス上手だよ」みたいな奴が口先だけだった事には度々遭遇したし、自分のスキーは逆にそう思われていただろう。

当時のカタログ文化で得た情報をどこまで覚えているか思い起こしてみると

【テニス】
・セルジオ・タッキーニ(ジョン・マッケンロー着用)、フィラ(ビヨン・ボルグ着用)、エレッセのウェア:御三家と呼ばれていた
・ル・コックのウェア(ヤニック・ノア着用):当初はマニアックだった
・アディダスのアーサーアッシュ、ウィルソンのジミー・コナーズモデルのラケット:持っている知り合いは皆、テニスが下手だった
・アディダスのスタン・スミス:街で履くにも適していた
・ディアドラのシューズ:ボルグ好き以外は履かなかった

【スキー】
・オーリン、ロシニョールのスキー板:自分のは確かアトミックだった
・チロリヤのビンディング
・ラング、ノルディカのブーツ:ラングは皆、履くのに苦労していた

【サーフィン】
・ローカルモーションとかセックス・ワックスとかライトニング・ボルトとかゴッデスとかを適当に連呼していただけで全く詳しくない

 

ネットであらゆる情報が手に入る現在の状況では、情報を得るために「POPEYE」のような雑誌を手に入れる事もなく、そんな行為自体に何の意味もないのだろう。