新宿の断片的な思い出 2

代々木から先を歩いてみたのは高校生になってからだった。

バンドメンバーと明治神宮に初詣に行った時に代々木駅の方から入場し、お参りをした後の順路規制で北参道周辺に出てしまったのが最初だった。

その時は皆、田舎の少年だったので営業中のお店もない北参道周辺をうろうろして始発を待った記憶がある。

 

その後しばらくして休日に女の子とデートしていて、また明治神宮に行く機会があった。

これはチャンスだ

一体何のチャンスなんだとばかりに一緒だった女の子を引っ張って北参道に出た。

 

「北参道」交差点でいきなりの試練が訪れる

まっすぐか、横を走る太い通りを進むべきか

意を決して太い通りを進む事にした。

どれだけ歩いたろうか、ふとこのまま進めば原宿なんじゃないかという思いに行き当たった。

 

予想は当たった。

神社の先に竹下通りにつながる細い道が見えた。

これで「マリオンクレープ」に行ける

女の子の前でカッコ悪い所を見せなくて良かったし、代々木と原宿が面でつながった瞬間だった。