変わらなすぎる味

高校が通っていた小学校のすぐそばだった。

小学生の時の生活圏がそのまま高校生の時の生活圏の一部になったという事だ。

 

小学生の時に好きだった女の子の家の前をバンド仲間と下ネタ話をしながら通る時、「あー、あの子に聞かれちゃったらどうしよう」と気を揉んだり、成人映画の映画館に入る時には補導されるのを警戒するんじゃなくて、「近所の酒屋さんにばれないだろうか」という方が気になっていた。

 

そんな小学校と高校の間に古くからやってる焼きそば屋があった。焼きそば屋といっても、半分駄菓子屋でもんじ焼の代わりに焼きそばを食べさせてくれる店だった。

小学生の時は、一旦帰宅してからのソフトボールやサッカー練習、或いは市民プールからの帰りにその店に寄って焼きそばを食べる事が多かった。

味付けはソース、太い麺に具はほぼキャベツだけ、ひき肉のかけらが入っていると「当たり!」と言って大騒ぎになった。
値段は小学生当時は「大」でも100円しなかったと思う。

 

高校生の時にはバンドメンバーと下校時に立ち寄った。
少し値上げしていたけど、味はそのままで懐かしいと言うより逆に気味が悪かった。

 

実はまだその店は営業しているらしい。
きっと当時と同じ味なんだろうな。

 

 

100回以上通ってた。