雀球

アレンジボールと同じようにパチンコ屋の一角に雀球を置いてある店もあった。

 

 

アレンジボールと同じで大して稼ぐ事はできないのだが、アレンジボールとの違いは「本日のボーナス役」があり、景品、店によって異なるが地元ではショートホープやラークのタバコだった、がもらえた。

雀球は実際の麻雀と違って暗刻の方が作りやすい。
なので本日の役が「四暗刻」だと景品荒稼ぎだが、「一気通貫」だと球をまんべんなく入れないといけないので難易度が高かった。

 

高校3年生の時に地元の駅前に新しい雀球専門ホールがオープンした。
すぐに常連となって店の支配人と仲良くなり、行く度に世間話とかしていたのだが、ある日を境にこちらに対する態度が冷たくなった。

理由を探ってみると高校の後輩たちが雀球の液晶のバグを使った不正行為を働いて、タバコを荒稼ぎしていたらしく、それがばれて出入り禁止になったらしかった。

詳しい手口はわからないが、どこかのボタンを押したままリセットすると、そこの液晶が点灯したままゲームが開始するので、例えば「白発中」の大三元を一回では揃えられなくても、リセットの度に残していけばいつかは完成するという極めて犯罪に近いものだったが、機械のバグに便乗しただけなので警察には突き出されずに済んだようだった。
支配人は本日のボーナス役が「九蓮宝燈」だった日にボーナスが連発されるので不審に思ったらしかった。