ベースで聴くファンク P-funk All Stars – Generator Pop

先輩たちと出かけた沖縄旅行で本島にいる間に7月4日のアメリカ独立記念日がやってきた。

その日だけは米軍基地がオープンデイとなるので皆、自由に出入りできるらしく、喜び勇んで出かけた。

 

基地内にはピザにホットドッグ、コーラのでっかいカップやらの店が出て、いかにもアメリカのフェスの雰囲気が醸し出されていた。

屋外ディスコも何軒かあり、そこではベースがズン、ズン鳴り響いていて、マリーンの人たちが皆一心不乱に踊っていた。

普段聴いてるようなジョージ・クリントンの単調だけど体の芯に響くベースの100倍くらいの迫力の音を至近距離で感じ、体が自然に震えた。

「ああ、これが本場のファンクだ。もう居ても立っても居られない」

 

ちょうどそこに酔っぱらった数名のマリーンがやってきた。

腕の太さが自分の太ももくらいある、いかつい男たちが何事かを口走ると、ネイティブだった自分のガールフレンドが即座に反応して言葉を返した。

男たちの顔色が変わり、自分にもわかる英語で「この女の彼氏は誰だ?」と言い出した。

先輩たちは「相手にするな」という無言のジェスチャーをする中で仕方なく名乗り出た。

I am.

すると男たちは自分の顔に思い切り顔を近付けて何事かを言い、大笑いしながら去っていった。

腰が抜けるかと思うくらい怖かった。

 

P-funk All Stars | Generator Pop(1984)