生意気な性分 ホビージャパン

小学校3年の時に盲腸で入院して以来、病院の隣にあった模型屋がすっかりお気に入りになった。
歩いてはいけない距離だったので、放課後自転車に乗っていった。

 

その店では当時、「タミヤ」や「アオシマ」に加えて田舎のおもちゃ屋では見る事のなかった「ラベル」や「エアフィックス」といった海外メーカーのミリタリー系スケールモデルを取り揃えていた。
小学生で当然金を持っていなかったので、いつでも羨ましそうに店内を見回すだけだったが、「エアフィックス」の1/76スケールミリタリーフィギュアセットが置いてあるのを発見した。

これなら安いものは買えるし、場所も取らないから親にも怒られない

早速、店に行ってはイギリス歩兵セット、ドイツ歩兵セットといった数百円の安い商品だけを買うようになった。

 

するとある日、店のご主人が

「ジオラマかウォーゲームでもやってんのかい?」

と訊いてきた。

じ、じおらま

何も答えられないでいると、ご主人が一冊の分厚い本を見せてくれた。

 

それが「月刊ホビージャパン」だった。

以来、くそ生意気にも小学生にして「月刊ホビージャパン」を定期購読するようになった。