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2022年1月

  • 2022年1月31日

ハートブレイク太陽族

スターボーという三人組がデビューした。 「スターボーからやってきた宇宙人」というキャッチフレーズで売り出していて、大学生だった自分から見ればキャンディーズ、ピンクレディに始まったアイドルグループも遂に極まったなあという印象だった。   ある日、議員の息子Hが言った。 「スターボーって知ってる?」 「ああ。何かショートカットの三人組の宇宙人だろ」 「あのメンバーの一人、4丁目のパーマ屋の娘 […]

  • 2022年1月30日

環七ラーメン 土佐っ子

現在に至るまでラーメンに対する執着というものがあまりなく、どんなラーメンを出されても「うん、美味い美味い」と食べている。 クルマの免許を取り立ての頃は「くるまや」とか「餃子の満州」に行っていたが、一度だけ環七ラーメン「土佐っ子」に行った。   確か川越街道が環七とぶつかる豊玉陸橋交差点を大森方面に曲がってしばらく行った右手にあったと思う。 深夜なのに煌々と明るいのですぐわかる、立ち食いカ […]

  • 2022年1月29日

ルパン三世のような 2

コーヒー一杯と交換で手にいれた初めてのマイカー、ミニカ。 もちろん名義変更やら保険がどうたらとかあったけれど、どうせ車検もすぐに切れるみたいだったし、そのまんま乗り潰しちゃえという決断をした。   早速ディスコ仲間のK君の下に愛車で駆け付けると大喜び。 ちょうど暖めていた新商売にこのクルマを使おうと言い出した。   その新商売と言うのは、何の事はない、大学の合格発表での胴上げサ […]

  • 2022年1月28日

ルパン三世のような 1

自分が好きに使えるクルマを持っていない事は大きなストレスだった。 ディスコ仲間のK君はお父様が自動車メーカーのお偉いさんだったので、ほぼマイカーと呼べる車を乗り回していたし、議員の息子Hもワーゲンゴルフに乗っていた。 自分だけが旧式のコラムシフトのコロナ、ラジカセ持ち込み、しかも父親はケチでなかなか車を貸してくれなかった。   そんな自分に千載一遇のチャンスがやってきた。 ある日、突然に […]

  • 2022年1月27日

パパのコロナ(じゃなけりゃ)

クルマの免許を取ったが、当然マイカーを買う金などなかった。 ディスコ仲間のK君や議員の息子Hのような裕福な家庭の子は自分専用のプレリュードやゴルフを持っていたし、そうじゃなくても免許を取った息子にせがまれて父親がギャランシグマに買い替えたりしていた。 だが自分の家は父親がクルマには無頓着で、当時すでにタクシー以外では見かけなくなりつつあった「コラムシフト」(ステアリングの所に変速器が付いている)の […]

  • 2022年1月26日

渡辺貞夫 マイディアライフ

高校生の時に大江健三郎やELPを教えてくれたJ君が渡辺貞夫の「My Dear Life」を貸してくれた。 以来毎年のようにリリースされる、「California Shower」、「Morning Island」、「Orange Express」といった素敵なLPアルバムを全部買うようになった。   記憶が曖昧だが、ラジオで「渡辺貞夫マイディアライフ」という資生堂一社提供の番組もあったと思 […]

  • 2022年1月25日

大瀧詠一

1980年代初頭、クルマの中では山下達郎、南佳孝、大瀧詠一、竹内まりや、ユーミン辺りのカセット、又は編集済みマイ・ベストがいつもかかっていた。 昔のアルバムの「福生ストラット」という曲を聴いて、わざわざ福生まで出かけた記憶がある。 国道を30分くらいまっすぐ進めば、左手に横田基地が見えてきて、もうその辺りが福生だった。 行って何する訳でもなく、「ああ、ここが有名なニコラスね」と完全なお上りさん状態 […]

  • 2022年1月24日

門あさ美

美しい方である。 しかも作る曲も素晴らしい。 天が二物を与えた稀有な例なのだろう。   門あさ美 | 月下美人 門あさ美 | 月下美人(1981)  

  • 2022年1月23日

南佳孝

1982年頃は南佳孝を夢中になって聴いていた。 まるで一編の映画を観ているかのような気分にさせる不思議な人だった。   例えば「マンハッタン・ジゴロ」、主人公が夢の都会ニューヨークで「芥子のように華やかな毒」に侵されて最後はデリンジャーで撃たれて死ぬ、もうそのまま一本の映画。 「黒猫 Chat Noir」、ニーナ・シモンが大好きで黒いサテンのドレスを着た女が夜の闇に消えていく、これも映画 […]

  • 2022年1月22日

1982年は幸せな年

大学生活前半のサボりが効いて、ほぼ留年する事が確定だった。 1982年、グレード上は3年生(Junior)で次の年には4年生(Senior)になれるけど、単位的にもう一年Seniorやってねという計算にしかならなかった。   これではいけない、大学生活がただの時間の浪費でしかないと思い、専門知識を身に付ける事にした。 社会科学学科の経済学の教授に付いていたのだが、経済学というのはどうもふ […]