ザ・ドリフターズを考える 1

ザ・ドリフターズ(ドリフ)を初めて観たのは「大正テレビ寄席」だったと思う。

演奏をしながらボケ担当がボケるという典型的なコミックバンドの演目だったが、ボケ担当のドラマー、加藤茶の動きやセリフが当時から秀逸だった。

この頃は「クレイジーキャッツ」は個人活動にシフトしていてもう舞台に立っておらず、「ドンキーカルテット」や「ミュージカルぼーいず」もそれなりに面白かったが、「ドリフ」の面白さは群を抜いていた。

 

「テレビ寄席」時代のネタの記憶を辿ってみる。

演奏が行われている最中、ドラムの加藤茶がスネアを首から下げた状態で舞台前方にそっと出てくる。

胡散臭そうに見るキーボートの荒井注、ギターの高木ブー、仲本工事、やがてベースのいかりや長介が見とがめて加藤を後方に戻す。

それを何度か繰り返してから加藤のオチ。

1.「カトちゃんでござあますよ」(一同コケる)

2.肥桶を担ぐ真似をして腰を前後に振って歩き、「うんこちんちん」

幼かった自分はどのオチでも大爆笑、「テレビ寄席」に出る芸人で一番面白いと思うようになった。

 

※ちなみに二番目以降は「殿様キングス」の欧陽菲菲の真似、「東京コミック・ショー」のお軽勘平のネタ、三遊亭圓歌師匠(当時は歌奴師匠)の「山のあな、あな」。

 

The Drifters | This Magic Moment