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2021年

  • 2021年4月15日

カンビバ Village People – San Francisco

聖地ロサ会館にあった「アダムスアップル」、ワンフロア全てがダンススペースだけど、床にはボーリング場のレーンの板がそのまんま使われているとか、いや、あれは東武東上線の古い車両の床だとか、色々と噂だった。 自分がいつか行くであろう初のディスコもきっとここに違いないとぼんやりと思っていたが、結局一度も行く機会がなかった。   1977年、初めて行ったディスコは新宿歌舞伎町のカンタベリーハウスビ […]

  • 2021年4月14日

ゲーム・ファンタジア

高校生の頃、一番好きな場所は新宿だった。 新宿には何もかもがあったので、他の街、例えば渋谷に行く必要性は全く感じなかった。 赤坂、六本木に至っては自分の生活とは無縁の地だった。 一度だけガールフレンドと渋谷から青山通りを通って六本木まで歩いた事があったが、青山は道が広すぎるという印象しか持たなかった。   でも一番大事な街は池袋だった。 だってそこに着かないと何も始まらなかったから。 & […]

  • 2021年4月13日

初パチンコ

高校1年の時に写真部の部長に連れていってもらったのが人生で初のパチンコだと記憶している。 子供の頃に父親が駅前のパチンコ屋に行ったきり帰ってこないから迎えに行ってきて、と母親に頼まれて何度か店内に入った事はあったが、玉を弾いた事はなかった。   そのパチンコ屋は高校の近くのさびれた商店街の一角にあり、細い通りを隔てた前の店は確か特殊浴場で、数軒先には成人映画専門の映画館があるという極めて […]

  • 2021年4月12日

横溝正史ブーム

推理小説は昔から人気だった。 小学校の教室の後ろにある学級文庫には必ず誰かが持ってきた乱歩やシャーロック・ホームズ、ルパンの小説が並んでいたし、図書室に行けばポプラ社の推理小説全集(何という名前だったか?)がヘビロテのあまりボロボロの状態で置いてあった。 全集の中ではやはり乱歩の少年探偵団シリーズとルパンシリーズが人気で、その他の作家、高木彬光や海野十三の作品もあったと思うがあまり人気がなかった。 […]

  • 2021年4月11日

クォーツ時計

中学2年生だったと思う。 あまり生徒から好かれていなかった数学担当の教師が突然に自分の腕時計を指差して 「これはクォーツ時計だ」 と言った。   くうぅぉーつ? 初めて聞く言葉に生徒たちが反応できないでいるのがわかると、教師はおもむろに時計を取り外して手に取って見ていいと言った。 先頭の生徒から後ろに回り、隣の列の後方から前方に回る、誰も言葉もなくただ時計を見つめていると教師が 「気を付 […]

  • 2021年4月10日

(非公認)フォークダンス指導員 2 George Baker Selection – Tonight

県内の私立女子校のフォークダンス指導をして回る機会があっても、「オクラホマ・ミキサー」や「マイム・マイム」を教えていた訳ではない。 当時の地元の文化祭の後夜祭でかかるフォークダンスは例外なく新しい曲だった。 詳しく調べた訳ではないが、そういった新曲は女子高発信で、もしかしたら体育の授業で創作ダンスの中から生まれたのかもしれないが、大きな特徴は「手をつながないでいい」という点だった。 毎年、何らかの […]

  • 2021年4月9日

(非公認)フォークダンス指導員

小学生の頃から、運動会の出し物のフォークダンスや民謡の振り付けの見本をやらされる機会が多かった。 中学に上がると、自分でもその気になったせいか、ほぼ全ての体育祭で出し物の見本を務めるようになった。 「マイム・マイム」、「オクラホマ・ミキサー」、「花笠音頭」、「郡上おどり 春駒」、「秩父音頭」 体育の教師に何故自分を選ぶのかその理由を聞いた所、「お前、楽しそうに踊るんだよな」と言われた。   […]

  • 2021年4月8日

バンドの2曲目 Led Zeppelin – Heartbreaker

高校に入学して、それまでロックなど聞いた事がなかったのにバンドを始め、夏休み明けには最初のコンテストに出場したが、当然の如く結果は箸にも棒にも引っかからなかった。 問題は今後もバンドが継続されるかだったが、コンテストが終わってから数日後、メンバーが言った。 「次は文化祭出るから。新曲やるよ」 そう言って渡されたカセットの中には候補曲が数曲入っていた。   Heartbreaker Led […]

  • 2021年4月7日

引っ越したい場所があった

1970年、大阪で万国博覧会が開催された。 新聞記者だった叔父からもらった各国パビリオン紹介の本を事前に読みふけっていたため、当日の中継でパビリオンが映されると、アナウンサーよりも前に「あ、これはガス館」と答える事ができて得意になっていた。 多分会場に行けば、下手なガイドよりも詳しく会場内の説明ができたと思う。   だが我が家は貧乏でとても現地に行く余裕はなかった。 嘘吐きの父は他所に作 […]

  • 2021年4月6日

大人の本を拾う奴

小学生あるあるだと思うが、大人の本を拾う奴は大抵決まっていたような気がする。 缶蹴りをしていようが、秘密基地を開拓していようが、そいつは必ず夜露に濡れた大人の本を拾ってきた。 写真中心だろうが、漫画中心だろうが、皆でそいつが拾ってきた大人の本をしばらく黙ったまま読みふけるのが常だった。   多分大人の本の捨て場所を探り当てる特殊能力が開花していたのだろう。 大学生が多く暮らすアパートの裏 […]