一般には「もんじゃ焼き」と呼ばれているが、地元ではこう呼んだ。
元々の「文字を書く」という意味に近いのだろう。
近所の駄菓子屋の一軒にこのもんじ焼のテーブルがあって、そこで食べる事ができた。
注文のシステムだが
- 最初に値段を言う。
例えば10円なら小さいボウルのサイズだし、30円と言えばかなり大きなサイズだった。 - 次にトッピング、基本的には魚肉ソーセージとキャベツがちんもりと入っているだけなので追加をする。
金銭的に余裕があればうずら卵、もっと贅沢したければ鶏卵なんかも頼めた。近所の店には貯金制度というのがあってコーヒー牛乳が当時一瓶25円くらいだったと思うが、30円払って5円貯金して、この貯金が溜まった時点でうんと贅沢をして鶏卵を落とすのが通常だったが、当然他の店にはなかったし、今考えてみると駄菓子屋のおばさんがどうやってガキ共一人一人の台帳管理してたんだろう。
- 最後に醤油味かソース味かミックスかを指定して後は焼きに入る訳だが、この味付けが店によって違うのに気付いたのはずいぶんと後になってからだった。
全てが徒歩圏内にあった幼少期の世界は、自転車を手に入れてから一気に広がる。
隣の小学校の近所のもんじ焼が塩味だったのを知った時は物凄く衝撃を受けた。