とりあえずディープ・パープルとレッド・ツェッペリンは聴きまくった。
ダビング機器を貸してくれる大江健三郎好きの友人がELPにハマっていたので、ELPも一緒にダビングしてくれた。
コンテストに出ていたお兄さんのバンドはマーシャル・タッカー・バンドの曲を演奏していた。
同じくコンテストで知り合ったバンドの奴らはキャロルに心酔していた。
ふーん、色々な音楽があるんだな。
もっともっと色々なジャンルを聴いてみたかったけど、LP買う金はないし、歌謡曲やポップス以外のラジオ番組もないし……
そこに現れた救世主がNHK FM 渋谷陽一の「ヤングジョッキー」だった。
今でも好きな Pavlov’s Dog や Blue Oyster Cult を知ったのもここからだった。
1年前にはビートルズすら聴いた事がなく、カーペンターズとミシェル・ポルナレフが洋楽の全てだと信じていた人間が短期間で色んなジャンルの音楽に触れる事ができたのはこの番組のおかげだと思っている。