忍び寄る人工肉

  • 2021年3月8日

小学校の給食、特に高学年になってから、カレー限定だった記憶があるが、普段とは異なる味わいの肉が入っている事があった。
毎回必ずという訳でもなく、気が付くとその奇妙な感触の肉に当たるという何だか真実味のない話だったが、校内では、

「人工肉が入ってた」
「石油からできてる」
「いや、石油のカスを固めたものだ」

と話題になった。

 

食感は今時のソイ・ミートみたいな感じではなく、豆腐に近くてクニクニしていた。
肝心のお味の方と言えば、大抵カレーの中で煮込まれていたがそもそもカレー自体がそんなに美味しくなかったのであまり良い印象はない。
「石油くさいよな?」と言われれば「そうだねえ」と思うし、「肉との違いがわからない」と言われれば「そうかもね」と思わないでもない。
ただ「美味いか」と訊かれれば、「うーん、そんなに」と答えざるをえない。