ばあちゃんは明治生まれで、新聞記者のじいちゃんを早くに失くし、長い間未亡人として生きていた。
明治生まれのせいと言う訳ではないが、頑固者で一度良いと決めるとなかなかそれを変える事はなかった。
その一つが朝食、両親が共働きで子供たち全員が学生だった頃は、朝食時に家族全員で食卓を囲むという事はなかった。
それぞれが出社、登校時間に合わせて朝食を食べて出かけていく中、ばあちゃんは全員分の朝食を用意していた。
他の家族が何を食べていたかは知らないが、自分に関しては気付いた時には海苔を巻いた焼餅だった。
多分小学生だか中学生の頃に、「餅美味い!」とか言ったのだろう。恐らく十年近く、朝食と言えば餅だった。
こんな経験をしているのは自分だけだろうと思っていたら、妻も全く同じだったと知って驚いた。
案外朝食餅派は大勢力なのかもしれない。
The Beatles | Eleanor Rigby(1966)