ザ・ドリフターズを考える 2

「テレビ寄席」からほどなくして、ドリフは土曜ゴールデンの「8時だヨ!全員集合」を任される全国区の存在へとなっていった。

コント55号が「テレビ寄席」、「お昼のゴールデンショー」を経てあっという間に夜のゴールデンタイムへと駆け上がっていったのと同じような人気の出方だった。

 

しかし毎週公開生放送というのはものすごい事だった。アドリブがほとんどなかったらしいのでコントの練習を含めると一週間を全て「8時だヨ!」に費やすのだろう。

当然疲れるし、他の番組にも出たいし。一時期先輩のクレイジーキャッツの「出発進行」という同じフォーマットの公開生放送に代ったが、又「全員集合」に戻っていた。

 

ドリフの休養期間、クレイジーキャッツの「出発進行」を観ていてふと思った。

一体この人たちは何人編成だ?

えーと、リーダーがハナ肇でギターの植木等、管楽器の谷啓、ベースがしぶい犬塚さんで、あと桜井センリと安田さんだ……

ピアノの方は早世されていて、安田さんの担当楽器はサックスとかの管楽器だったのだろうが、コントグループとして見た時の役回りは何だろう。

ハナさんがリーダーで、大ボケが植木さん、小ボケが谷さん、無口な犬塚さん、女装が得意な桜井さん、じゃ安田さんは?

 

勝手な思い込みだが、ドリフが売れた理由の一つがわかった気がした。

いかりや長介:リーダー(独裁者)
加藤茶:ボケ
荒井注:斜に構えたひねくれ者
仲本工事:優等生風だが、裏がある
高木ブー:無口

非常に役割分担が明確だ。後に荒井注が抜け、志村けんが大ボケの位置に収まるが、それでも非常にクリアな構成だ。

 

と、ここまで考えて「あれ、これはある国民的グループの構成と似てないか?」という事に思い当たった。

松潤:末っ子なのにリーダー的存在
相葉ちゃん:天然
ニノ:斜に構えた発言が多い
翔くん:優等生だが、元ギャル男
大ちゃん:無口

もちろんこちらの場合は独裁者をぎゃふんと言わせるような雰囲気ではなく、全員が和気あいあいとしているが、役割の明確化という意味でこれ以上のフォーメーションはないだろう。

ドリフも嵐も国民的グループになるべくしてなったという気がする。

 

The Drifters | Under the Boardwalk