ピーク時には3人の教授の助手をやっていて、期末試験前になると試験問題の作成のために呼び出される事が多かった。
大抵の場合、教授が口頭、または殴り書きのメモで問題を作成せよという依頼がくるのだが、ネタ本の提示だけでここから適当に問題を作っておいて、といういい加減な教授もいた。
まだメールなど存在せずFAXも一般的ではなかった時代、教授の指定する場所に行って指示を受けるのが常だったが、経営学の教授は自宅に呼び付けるタイプだった。
会計学の教授は「談話室滝沢」が多かった。
新宿西口にあった「談話室滝沢」、何回通っただろう。
あの「ルノアール」をもっとハイグレードにしたような店内。
今はもう一店舗も残っていないそうで非常に残念だ。
臨時講師だった金融商品学の講師には瀬田の「デニーズ」まで呼び出された。
「デニーズに着いたら電話して」と言われていて店の入り口の公衆電話で電話すると、ジャージ姿で問題用紙を持って現れ、「今麻雀中なんでこれでよろしくな」とだけ言ってすぐにいなくなった。
わずか5分のために1時間半かけてクルマで来たのに。でも自分は瀬田のデニーズの辺りの「イエスタデイ」、「プレストンウッズ」と共に構成されている通称「アメリカ村」の雰囲気が大好きだったので良しとした。
Stevie Woods | Take Me to Your Heaven(1981)