無事地元の楽器店の音楽教室の講師となった上の姉はよく楽器店から試聴版のLPやプロモーション用のカレンダーを持ってきてくれた。
そういった無料LPやカレンダーは売れ線ではなく、どちらかと言えば渋めのチョイスが多く、Focusの「Focus III」は中学生ではその良さが理解できなかったし、世界のロックギタリストカレンダーもグランド・ファンク・レイルロードのマーク・ファーナーやウィッシュボーン・アッシュのアンディ・パウエルのモノクロ写真、渋すぎて当時は良さが伝わらなかった。
姉は音大でクラシックを専攻していたせいか、こういったロックにはほとんど興味がなかったが、プロコル・ハルムの「A Whiter Shade of Pale(青い影)」は評価していた。
確かに荘厳なオルガンの音に乗せて展開される曲で、いわゆるガチャガチャしたロックンロールとは一線を画していた。
Procol Harum | A Whiter Shade of Pale
何年か後に、姉の知り合いの青学の学生の友達の彼女だか何だかの女性の「ひこうき雲」というデビュー曲を聴いた時には少し複雑な表情を見せていた。
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個人的な思い出:パチンコ屋の喧騒の中でスティービー・ワンダーの「Another Star」のイントロが流れてきて、「へえ、この店は海外のポップスもかけるんだ」と思っていたら、「埠頭を渡る風」だったのには驚いた。