80年代の代官山

下の姉が中目黒に引っ越し、ディスコで遊んだ後とかにそちらに泊まらせてもらう事が多かった。

泊まった翌日は姉が昼をおごってくれるので職場のある代官山に行くのがもっぱらだった。

 

自分にとってハードルの高い目黒エリアだったが、どうやら中目黒と代官山は東横線で一駅しか離れておらず歩いていける事が判明した。

山手通りと祐天寺に挟まれた場所からまずは山手通りに出ないと話にならなかった。

一山越えて目黒通りに出れば「寄生虫館」、西に行けば祐天寺だったのかもしれないが、方向音痴かつ目黒が苦手な自分にそんな冒険は無理だった。

山手通りを北に向かい、目黒警察を右手に見て、立体交差を右に入り、その先のY字路を左に入れば代官山だった。

ちなみにY字路右手に行けば恵比寿だったが、その当時の自分は全く地理を理解していなかった。

 

姉の職場は代官山のこじゃれたビルにあり、同じビルには人気のある日本料理屋や売り出し中の洋服ブランドの会社が入っていて、姉は皆から可愛がられていた。

そこの洋服屋はしょっちゅう社販をやっていたので、かなり沢山のニットを安く買った記憶がある。

ちなみにフィッチェ・ウオモというブランドだった。(ドン小西に会った記憶はない)

 

その当時から代官山にはおしゃれな店が多かった。

店に入っても大声を出す人がほとんどおらず、皆、小鳥のさえずりのように小声でしゃべるのがとても好きだった。

もう30年以上食事をしていないけれど、今は半ば観光地化してるんだろうな。