1983年、突如この日が来た。
父親がコラムシフトのコロナを買い替える、しかも新しい車はスカイラインだと言う。
どうせ新車を買うはずがないので中古だとすると、「ケンメリ(四代目)」か「ハコスカ(三代目)」もワンチャンあるかもしれない。
わくわくしながら納車当日を待つと、やってきたのは中古のスカイライン、1800TI(五代目)、色はモスグリーンという渋いチョイスだった。
まあ、前の白いコロナよりはいいか、カーカセットも付いてるしと納得していると、父親が車屋にブツブツ文句を言っていた。
「何でピンクのクルマなんか納車するんだ!」
えっ……あれ……それって。
このクルマは乗ってればバッテリー上がるし、置いといてもバッテリー上がるしで、なかなかの問題児だった。