小学生の頃、特に行きつけの床屋が決まっておらず、ばあちゃんからお金をもらうと好きな店に行っていた。
自転車で行ける範囲なのでそう遠くには遠征できなかったが、バイパス沿いのお店か旧市街の小倉アイス屋の隣の店が多かった記憶がある。
バイパス沿いの店は大抵混んでいて、大分待たされるが、待合室の漫画が充実していた。
なかなかない機会なのでいつも少し大人の雑誌、「ビッグコミック」や「漫画アクション」を読むようにしていた。
そんな雑誌の中に「ルパン三世」があった。
何だか妙に手足の長い男女が出てきて、ほとんどセリフがなかった記憶がある。
今であれば「サイレント・ムービー」のようだと思うのだろうが、当時は「大人はこんな漫画が好きなんだ」という感想しかなかった。