スターボーという三人組がデビューした。
「スターボーからやってきた宇宙人」というキャッチフレーズで売り出していて、大学生だった自分から見ればキャンディーズ、ピンクレディに始まったアイドルグループも遂に極まったなあという印象だった。
ある日、議員の息子Hが言った。
「スターボーって知ってる?」
「ああ。何かショートカットの三人組の宇宙人だろ」
「あのメンバーの一人、4丁目のパーマ屋の娘なんだぜ。妹の同級生だってよ」
「えっ、宇宙人じゃなかったのかよ。ショックだなー」
その日は何度も同じ会話を繰り返しては笑い転げていた。