極度の「ビビリ」だったが、水の中に潜ったり、高い所から飛び降りるといった類の原初の恐怖を感じないスポーツはそこそこ上達した。
その一つがローラースケートだった。
出典:AUCFREE|希少 昭和レトロ 靴のまま履くローラースケート 美品
小学生の時にはこんな感じの靴に取り付けるタイプのローラースケートが主流だったが、買ってもらえず、友達が滑るのをただ眺めるだけだった。
大学生になると再びブームになった。「POPEYE」とかで西海岸カルチャー最高、みたいな煽りをしたせいもあったろう。
わざわざ神保町の「ムラサキスポーツ」だかどこかでオニツカのスニーカーにホイールを取り付けてもらったのが自慢の一品だった。
地元の百貨店の休日だけ使用される駐車場でディスコ仲間のK君や議員の息子Hと毎日のように練習をした。
段々上達していき、バックスケートやフォアクロス、バッククロスまでできるようになった頃、K君が突然に言った。
「おれ、代々木公園で練習しているサークルに入るわ」
一緒に入らないかと誘われたが、持ち前の「ものぐさ」が発動してしまい、断った。
あの時、代々木公園のサークルに入れてもらっていたら人生変わったのか、いや、そんな事はないな。