6.4. Story 6 二つ目のシニスター

 ジウランの日記 (10)

1 邪龍の封印

 ナーマッドラグ地区の広場は祭りのような賑わいを見せていた。ホルクロフトたち連邦軍による大陸各地の町の平定も順調に進み、残すマンスールの拠点は北部のアダニア派の聖地サディアヴィルとアンフィテアトル、その北にある王宮付近のみとなった。

 いよいよ王宮への進撃開始が近付き、浮き足立っている所に、マザーから話があるという知らせがあった。負傷の癒えたリチャード、コメッティーノ、ゼクトがいた。砂漠から戻った水牙がいた。『隠れ里』から戻ったリンがいた。ホルクロフト、オサーリオ、シェイの連邦将軍に加えて、ドウェイン、JBの顔もあった。

 ミミィと葵の押す車椅子に乗ってマザーが広場に現れた。リンは車椅子を押す二人を見て昨日の一件を思い返した。

 
 リンは葵と一緒にナーマッドラグに戻った。マザーの家に着くとミミィが出迎えた。
「あ、ミミィ。大丈夫なの?」
「ええ、もうすっかり。そちらの方は?」
「わらわは葵と申す。隠れ里の当主じゃ。今日はお礼がてら、わらわとリン様の婚姻の後見人をマザーにお願いするため参ったのじゃ」
「まあ、婚姻って……リン、沙耶香やジュネの件は葵さんに話したの?」
「だって、そんな時間もなくここに連れてこられてさ」
「リン様、その沙耶香とかジュネとか誰じゃ。わらわは聞いておらんぞ」

 そこにリンの帰還を聞きつけたリチャードが現れた。
「もう大丈夫なのか?」
「ああ、良かった。リチャードこそ平気なの?」
 リンはリチャードが窮地から救い出してくれると思い、ほっとした表情を浮かべた。
「私は平気だ。ところでそちらのお嬢さんは」
 リチャードはにやにやしながら尋ねた。
「お前、またか。沙耶香、ジュネ、アダン、いよいよ大変だな」
 葵は二人の話をぽかんと口を開けて聞いていた。ミミィは顔を真っ赤にして、握りしめた拳をぷるぷると震わせた。
「もう何て優柔不断なんでしょ」
 ミミィが感情を爆発させた。
「決めたわ。こんな人を放置しておいたらよくありません。あたしもリンを世話します」

「うるさいねえ。昼寝できないじゃないかい」
 マザーが車椅子に乗って現れた。
「おや、隠れ里は落ち着いたんだね」
「マザー。お久しぶりです」
 葵はようやく我に返った。
「本日はお礼かたがたお願いがあって参りました」
「ふぅ、もうわかってるよ。リンを行かせた時からこうなると思ってた。まあ、ミミィもそのつもりみたいだし。リン、問題ないだろう?」
「……もう三人も五人も一緒だよ」
「葵はどうするんだい?」
「リン様のような英雄は探しても見つかるものではございません。ミミィさん、あなたが四番目でわらわが五番目、仲良くやりましょうぞ」
「こちらこそ。ヴィジョンが使えるようになったら沙耶香やジュネやアダンにも伝えなくちゃね」
「リンや」とマザーが真剣な声で言った。「お前はお前を守る者によって生かされる運命じゃ。これからも誘いを拒むんじゃないぞ」
「何それ」
 リンは泣きそうな顔になって言った。リチャードをちらっと見ると、笑いを堪えるのに必死なようだった――

 
「おい、リン。どうした?」
 水牙に声をかけられてリンは我に返った。
「あ、ああ、平気、平気。何?」
「マザーの話を聞いてなかったのか。いよいよ王宮に向けて出発するぞ」
「行こう、行こう」
「だがその前にサディアヴィルでワット枢機卿とリチャードの弟さんを解放しなくてはならん。現地で王先生たちと合流するんだ」

 
 連邦軍は出発した。ホルクロフトと連邦軍の部隊は西のダーランを経由、オサーリオの部隊は東の砂漠の村を経由、シェイの部隊はかつてのネコンロ山を直進して王宮を目指した。
 リン、リチャード、コメッティーノ、ゼクト、水牙の五人は、別ルートでサディアヴィルに向かった。

 ダグランドを過ぎ、東にネコンロ山が見えた。
「リン、ネコンロ山が見えるか?」
「うん、塔がきれいになくなってるなんて信じられないよ」
「戦いが終わったら、あそこに鎮魂の碑を建てような」
 リチャードがしみじみと言った。
「そうだね。もう辛いのはごめんだよ。ジャンルカも絶対に救い出そうね」
「あいつは強い奴だから、ワット枢機卿をお守りしながら元気でやっているはずだ」

 
 サディアヴィルのある北の半島が近くなると空模様が怪しくなった。
「こりゃ吹雪だな。ネボラの終わりだってのによ」とコメッティーノが言った。
「見ろ。サディアヴィルの村の辺りを」
 水牙の指差すあたりの雲は厚く垂れ込め、内部が時折赤く光っていた。
「何かが生まれようとしている」
「龍か幻獣か。だが雲から生まれるのは、かなりの存在だと聞いた事があるぞ」
 リチャードは息を呑んだ。

 
 サディアヴィルの礼拝堂の屋根が見えた所で王先生が現れた。
「来たか。あの雲は見えておるな」
「龍でしょうか?」と水牙が答えた。
「うむ。マンスールめ。自分で制御できるはずのないものを呼び出しおって」
 王先生はいつになく険しい表情だった。
「そんなに高位の存在ですか?」
「高位とか言う話ではないわ。あの雲の中で生まれようとしているのは邪龍グリュンカ。呪いを撒き散らす困った奴だ。わしと青龍、白龍とで今まで復活を食い止めておったが、もう限界だ」
「では?」
「一旦、地上に召喚させてから改めて封印の儀式を行う。何、生まれたばかりであれば力は戻ってないから大丈夫だ。だが問題はその後だ」
「というと?」
「あくまでも封印するだけだから、やがては再び地上に出る。まあ、それが三日後か何百年後かはわからんがな」
「危険ではありませんか?」とリチャードが尋ねた。
「そこでだ。少しでも復活を遅らせるために、誰かわしと一緒に来てほしい。そう……リチャード、お主の力を借りるぞ。他の者は見学しとれい」

 
 村に入ると青龍と白龍が走ってきた。
「私たちだけではもう無理です。先生、どのへんに召喚させますか?」
 青龍が疲れ果てた表情で言った。
「あまり人が近寄れない場所がいいのだが。あの岩山の間とかどうだ?」
「あそこですか。どうだ、できそうか、白龍?」
 白龍が慌てて首を横に振るのを見て王先生は苦笑いをした。
「まあ、ここまでよく持ちこたえた。よくやったな、お前たち。後はわしがやろう――皆も見ているがよい」

 
 先生が選んだのは、村の裏の険しい岩山の間にある平らな場所だった。その場所の中央に立ち、理解不能な言葉を唱えると、先生の姿は巨大な龍へと変わった。黄金色に輝く四本足の龍は威厳に満ちた声で、雲の中の存在に向かって命じた。
「グリュンカよ。ディヴァインに代わりこの黄龍が立ち会おう。ひとまずここに蘇るがよい」

 
 雷鳴とともに何本もの光の柱が雲から地上に降り注ぎ、付近はまばゆい光に包まれ、目が慣れるとそこには異形の龍が出現していた。四本足の姿態は王先生、黄龍と同じだったが、赤黒い全身の鱗に目玉が付いていた。顔に当たる部分にも目玉があり、それぞれの目が瞬きを繰り返した。

「ううう、ちきしょう。ディヴァインめ……ディヴァインはどこだ?」
 グリュンカはざらついた声で吼え、辺りを見回して黄龍に気づいた。
「黄龍じゃねえか。何してんだ?」
「よく聞け、グリュンカ」と黄龍はよく響く声で言った。「お前はまだ蘇る時ではない。ディヴァインの封印が解けるのはまだ先なのに、愚かな人間がお前を召喚した。不完全な復活ゆえ、お前の身体や能力は元通りではないはずだぞ」
「……そう言われりゃあそうだ。力が湧いてこねえや――でもよ、ここで弱っちい虫けらどもを皆殺しにしてりゃ、いつかは元に戻る。なあ、黄龍。おめえだってそうやって生き永らえてんだろ?」
「そうもいかんのだ、グリュンカ。やはりお前はまだ眠っていなくてはいけない。目覚めの時など当分は来ないのだ」
「……けっ、何言ってんだ。大体、何でてめえがおれに指図すんだよ。ディヴァインはどこ行ったんだよお」
「グリュンカよ。時代は変わった。龍も人間と共存しないといかんのだ」
「ほざいてんじゃねえよ。弱い奴らなんて、三界だろうが『持たざる者』だろうが邪魔なだけだ。龍が一番強いのはてめえだってよく知ってんだろ」
「やはり話の通じる相手ではなかったか。ならば再び封印させてもらうぞ」

 
 王先生である黄龍と青龍、白龍が三角形になるようにグリュンカを取り囲んだ。
「はあん、何だ。蛟に毛が生えたような小僧どもがおれを封印するだって。笑わせんじゃねえや」
 グリュンカの剣幕に白龍はたじろいだ。
「青龍、白龍、臆するでないぞ。奴は人間を虫けらと呼ぶが、その虫けらによって召喚されたに過ぎない。極めて不完全な状態だ。教えた通りにやれば必ずウルトマの協力の下、封印できる」
 黄龍は封印の呪文を唱え出し、それに従って青龍と白龍も呪文を唱えた。

 グリュンカがいる地面に不思議な円形の文様が浮かび上がった。文様から青白い光が湧き出し、ぐるぐるとグリュンカの周りを回り出した。
「てめえ、こしゃくな真似をするがてめえだってディヴァインの代理じゃねえか。おれを誰だと思ってんだ、ああ?」
「グリュンカ、だから時代は変わったのだ。わしは《古の世界》が終わってから、今までずっと生き続けてきた。そこにいる青龍、白龍も似たようなもの。生まれたばかりのお前などとは比べ物にならないほどの知識と経験を身につけておる」
 グリュンカの体が徐々に地面に飲み込まれ出した。
「ああ、くそ。力が出ねえ。ちきしょう、だがすぐに復活してやる。そうしたらお前らも含めて皆殺しだ。黒龍の指示もゾゾ・ン・ジアやバトンデーグの力も必要ねえ。おれ一人でディヴァインに代わって龍の王になってやる!」
「そうはさせぬ――」
 グリュンカの体が半分くらい地面に埋まって身動きが取れなくなった所で黄龍が叫んだ。
「リチャード。グリュンカの逆鱗をむしり取れ!」

 
 リチャードは軽やかに飛び上がると、グリュンカの喉元にある一か所だけ目玉の付いていない逆鱗にしがみついた。そして渾身の力を込め、二メートル四方はありそうな逆鱗をむしり取った。
「ぐ、ぎゃあああ」
 グリュンカがこの世のものとは思えない叫び声を上げて、首だけを地面から出したままの状態でのた打ち回った。
「や……やりやがったな。覚えてろ。てめえら、みんな……」
 邪龍の姿は全て地面に飲み込まれて、後には地面の文様だけが残った。
「封印完了だな」
 黄龍は人の姿に戻った。青龍と白龍も人間の姿に戻って膝をつき、肩で息をした。

 
 リチャードはグリュンカの逆鱗を抱えたまま呆然と立っていた。コメッティーノとリンが背後から逆鱗を覗き込み、硬さを手で確かめた。
「……先生。この封印は?」
 水牙が文様に近づいて尋ねた。
「うむ、封印された側が不完全なら封印した側も不完全。極めてレベルの低い争いを見せてしまったな」
「何を言われるんですか。まだ震えが止まりません」
 ゼクトも封印に近づいて言った。
「それが正常な反応だ。あそこに恐怖心のネジがはずれたのが二人ほどいるが」
 王先生は逆鱗に触りながら大騒ぎするコメッティーノとリンをちらっと見た。
「グリュンカは呪いをもたらす邪龍。真の復活であればもっと大事になっていた」
「先ほどの話ですと、いずれグリュンカは復活すると」
「グリュンカだけではなく他の邪龍もだ。ディヴァインがいないままであれば世界は終わる」
「この場所は?」
「リチャードが逆鱗を取ったのでしばらく、そう、数十年は持つだろうが、問題はその後だ――おーい、リチャード、ちょっとこっちに来てくれ」

 
「はい」
 リチャードは大きな逆鱗を一人では持て余し、コメッティーノとリンが担ぐのを手伝った。
「その逆鱗だがな。それから盾を作っておいてほしい」
「先生、そりゃあ無理だ」とコメッティーノが逆鱗をこつこつ叩きながら言った。「こんな難物、仕上げられる職人なんているかよ。だいいち硬すぎらあ」
「そうか。そこまでは考えが回らなかったな」
「先生、どうにかして探しますよ」とリチャードが言った。「それで出来上がった盾は先生の所にお届けすればいいのですか?」
「リチャード、こんな時に冗談を言うな。グリュンカや他の邪龍が復活したらお前がその盾を持って戦うに決まっておる」
「何故、私が――」
「さあ、何故だろうな。わしにもよくわからんが、きっとお前だけは数十年後も戦い続けているはずだ、とぼんやり思ってな」
「すげえなあ、リチャード。おとぎ話の竜殺し、ドラゴンキラーになれるんだぜ」
 コメッティーノが冷やかすように言った。
「おい、そんな気軽に言うな。あの不完全な邪龍でもあれだけの迫力だったんだ。それが完全な上に――先生、他の邪龍とは?」
「疫病の邪竜、ゾゾ・ン・ジアと破滅の邪龍、バトンデーグ……それに黒龍。まあ、ディヴァインの封印は完璧だったから、滅多な事では復活しないが、今回愚かなマンスールがグリュンカを呼び出したように、またどこぞの馬鹿者が復活させないとも限らん」

 
「でもよ、先生は偉い龍だったんだな」とコメッティーノが感心して言った。「白龍とは明らかに格が違うよな」
「しょうがねえだろ。おいらはまだ若いんだよ」
 白龍がむきになって言い返した。
「何故、今まで秘密にされていたのですか?」と水牙が尋ねた。
「別に隠すつもりはなかった。お前の父、転地はわしの正体を知っておるし、お前たちが尋ねなかっただけだ――今の世界はお前たちのような人間ばかりではない。持たざる者以外には住みにくい世の中なのだよ。どうかお前たちの力で三界も精霊も龍も皆が分け隔てなく暮らせる世界を作り上げてくれ」
「止めてくれよ、先生。そんなお別れの言葉みてえのは」とコメッティーノが言った。
「いや、ここでお別れだ。わしの正体がばれたからには――というのは冗談だが、グリュンカが不完全とはいえ復活した以上、あまり時間がない。わしらは急いで仲間を集めねばならんのだ。この星の隣の《火山の星》に赤龍がおるのでな、そこに行こうと思う」
「……そういう事情であれば仕方ありませんね」と水牙が言った。「先生、本当にお世話になりました」
「水牙、雷牙の分まで生きるのだ。リチャード、約束を忘れるでないぞ。皆、新しい世界を楽しみにしておるぞ」
 先生と青龍、白龍は龍の姿に戻って飛び立った。

 
「さてと、村に戻って枢機卿を解放しようぜ」
 王先生たちの姿が空に浮かぶ小さな点になったのを見届けてからコメッティーノが言った。
 小降りになった雪の中を村まで戻ると、礼拝堂の前にジャンルカが立っていた。
「兄上、皆さん、おかげさまで間に合いました」
「枢機卿はご無事か?」とリチャードが弟に尋ねた。
「はい。あの嫌な雲が晴れると全土に向かってヴィジョンでマンスール打倒を訴えられました」
「そうかい、そりゃよかった」と言って、コメッティーノはジャンルカの顔を覗き込んだ。「あんまりリチャードに似てねえな。まあ、あんたがちゃんと枢機卿を守り続けたのは偉業だよ。自慢していいと思うぜ」
「いえ、そんな……それより皆さん、王宮に急いだ方がいい。大変な事になったという情報が入りましたが」
「ジャンルカ、どういう事だ?」
「アンフィテアトルのはずれに怪物が居座って、連邦軍に甚大な被害を与え、そこで足止めを食っている、と礼拝の方が教えて下さいました」

 
 リンたち五人はサディアヴィルから東の半島の真ん中にある王宮に急いだ。
「アンフィテアトルって?」とリンがリチャードに尋ねた。
「ああ、その名の通り円形劇場を中心とした芸術の町だ。デズモンド・ピアナやソントン・シャウ、建築家エテル、皆、あの町から巣立っている」とリチャードが答え、最後に付け加えた。「私の父も一時期入り浸っていたらしい」
「へえ、リチャードの父さん、おしゃれだね」
「久しぶりだな。コメッティーノと芝居を見に行って以来か」
「今回は芝居見物じゃないけどな」とコメッティーノが言った。「それにしてもリチャード、その逆鱗を担いだままで大丈夫か?」
「気にするな。職人が見つかるまで、しばらくは四六時中こいつと一緒だ」
「ねえ、リチャード」とリンが尋ねた。「龍の鱗でできた盾ってそんなに凄いの?」
「……さあ、今まで誰も持った人間はいないから凄いのかどうかすらわからない。貴重品という意味ではこれ以上ないくらい貴重だが」
「素材が余ったら僕にも何か作ってよ」
「ははは、そりゃいいや。リン、そしたらおめえ、『龍のパンツ』にしてもらえよ。大事な部分を守らねえと悲しむ奴らがたくさんいるからな」
 コメッティーノの一言に皆、大笑いをした。

 
 雲が厚く出て月の見えない暗い夜だった。アンフィテアトルの手前に設けられた連邦軍テントに到着するとすぐにシェイが姿を現した。
「来たか」
「どうしたってんだ?」
「アンフィテアトルに怪物がいてな、まるで歯が立たないのだ。ホルクロフトもオサーリオも負傷をした」
「じゃあ、退治に行くか」
「まあ待て。立ち合った我々の情報がある。まずそれを基に分析しろ。戦うのは夜が明けてからでも遅くはない」
「ちぇ、しょうがねえなあ。で、どんな奴だ?」
「大きな熊のようだったが縞模様が入っていて虎のようでもある。確かテグスターとか名乗っていたな」

「本当か!」
 寡黙なゼクトが大声を上げたので、皆、何が起きたのかと言葉を止めた。
「テグスターというのは《戦の星》の戦いの神だ。おそろしく速く、そして強い」
「ゼクトの言う通りだ。その速さに誰もついていけなかった」
「おれの出番だな」
「いや、コメッティーノ一人で倒せるとは思えん。五人で束になっても敵うかどうか」
「ゼクト。手はねえのかよ?」
「聖エクシロンに敗れたという伝説があるからどこかに弱点はあるはずだ。それが何だったか、幼い頃に聞いた記憶があるのだが、思い出せない」
「戦いながらでもいいから思い出してくれよ。頼むぜ」

 

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