エニクが部屋に入ってきた。
「ねえ、ジュカもギーギもやる気ないでしょ?」
フードをすっぽりとかぶった男とヘビーメタルロッカー風の男は何も答えなかった。
「まあ、やらなくても結果はわかってるものね」
「その通りだ、エニク」とジュカが答えた。「被創造物を評価する事などありえない。結果は向こうの負けだ」
「でも準備はした」
「自分自身に納得がいかなかったからだ。あの時、不完全なできそこないを造った自分がどうしても許せなかった」
「ギーギは?」とエニクが尋ねた。
「……別に。愚か者のアーナトスリを消したのは評価できるが、だからといって何の思い入れもない」
「まったくもう。それじゃあリンに準備ができたって言うわよ」
別ウインドウが開きます |