7.2. Story 10 約束の地

4 次の任務

 ハクにヴィジョンが入った。リチャードの顔が空間に浮かんだ。
「やあ、リチャード」
「終わったようだな」
「ああ、あんたや連邦が何もしてくれねえから大変だった」とコクが皮肉たっぷりに答えた。

 
「要件は二つある」
 リチャードはコクの皮肉に取り合わず、冷静な表情のまま告げた。
「一つ目、コウ、セキ、むらさき、茶々、くれないを正式に連邦のソルジャーとして迎え入れる。ハク、コク、ヘキ、ロクは既に連邦で働いているがやはり正式にソルジャーとして私の指揮下に入る。何か質問は?」

 誰も何も言わなかった。
「二つ目。次の任務の話がしたい。コメッティーノ議長からも直々に話があるので《七聖の座》まで来てほしい」
「全員ですか?」
「いや……コウとセキはそのまま《青の星》で戦後処理に当たって欲しい。むらさきは一旦ネオに寄ってから《巨大な星》、ミミィの下に戻ってくれ」

「オレも行かないぜ」と茶々が声を上げた。
「了解だ。では五人で来てくれ」
 ヴィジョンが消えた。

 
「コウ、セキ、茶々。私たちは《七聖の座》に向かう。次に会う時はお互いもっと強くなった姿で再会しよう」とハクが言った。
 握手を交わしてハクたちは迎えにきた連邦のシップに向かって歩いていった。

 残されたセキが言った。
「さて、僕は日本に戻ろうかな。落ち着いたらもえと大陸にも遊びに行くよ。この樹にも触らせないといけないしね」
「おお、そうしてくれ。俺は順天とテムジン、ゲントク、養大人、それにこの化け物たちと大陸に残った魔物を退治するよ」
「茶々は?」
 セキが尋ねた時には茶々たちの姿はもうなかった。

 

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 ジウランの航海日誌 (2)

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