目が覚めたのは知らない場所だった。
 大きな地震か何かで、シップが陸に叩きつけられた時の震動で目が覚めたらしかった。
 シップを再び海底に沈め、陸地に降り立つと、一面が焼野原で瓦礫の山が広がっていた。
ここはどこだ?
今はいつだ?
 気配を消しながらしばらく歩き回って、ようやく微かな記憶が戻ってきた。
 確か、いつか見た美しい青い星に行こうと思っていたのではなかったか。
 ここがあの美しい星なのか――焼け死んだ人たちが幾重にも折り重なって山のように積まれていた。
 さらに歩き回って、かろうじて焼け残った建物の文字を読んだ。
「三……越……呉服店」
どうやらじっくりと腰を落ち着ける必要がありそうだった。
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