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目次
宇宙の成り立ち -
果たして宇宙はどのように構成されているのだろうか
最初に正解を言ってしまえば『誰にもわからない』のだが、それでは身も蓋もないのでわかる範囲で説明をしよう宇宙には無数の銀河が存在するが、この銀河には大きく二つの種類がある
『造られた銀河』と『造る側の銀河』である
『造られた銀河』とはその名の通り、創造主によって造られた銀河で、別名『箱庭』とも呼ばれたりするが、ここでは『下の世界』と言う呼び方を使うそれに対して『造る側の銀河』は、下の世界を造った者が住む銀河で『上の世界』と呼ばれる
宇宙全体を俯瞰(そんな事は不可能だが)した場合、下の世界も上の世界も関係なく宇宙空間上に並んでおり、決して上下の位置関係にある訳ではない
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上の世界と観察者の時間 -
当たり前の話だが上の世界は我々の暮らす銀河系の外にある
銀河系の外と言えば、最新鋭のシップを用い、最大の推力で進んだとしても、行って帰ってくるだけで寿命が尽きてしまうほど距離があるのは理解の範疇であろうでは上の世界から我々の銀河へ来る場合も同じだろうか?
答えは『ノー』である何故なら上の世界と我々の銀河とでは時間の概念が異なると考えるしかないからである
例えば我々がカエルを飼うという行為を例に取ってみよう
カエルが卵から孵化し、オタマジャクシがカエルになり、産卵し、その一生を終える、このライフサイクルは我々の一生から見ればほんの一瞬の出来事である
我々を上の世界、カエルを下の世界の住人と置き換えた場合に、カエルの認識する時間と我々の時間は大きく異なるのである
だが悲しいかな、我々は時間の流れをそのように多様に捉える事はできず、自分たちの時間の尺度だけが絶対であり、全てのものがその時間の法則に従って流れているとしか考える事ができない上の世界ではほんの一瞬の出来事であっても、下の世界ではとんでもない時間が経過している例えではないかという事で、ある星にこんなおとぎ話があるのを紹介しておこう
浜辺で助けた亀に連れられて夢のような王宮に招待され、そこで楽しく数か月を過ごしたが、故郷に戻った所、何十年という時が経過していたというものである
これは偶然、上の世界に行ってしまった人間の経験に基づく実話であると考える事もできる -
我々の知らない次元 -
ここまで説明をした所で、「それは単に寿命が長いか短いかだけであって時間の概念云々ではないし、結局、我々と同じように長い時間をかけてこちらに来るのであれば、短命な我々は寿命が尽きてしまうので、観察などできないではないか」と思うはずである
ここで新たに付け加えなければならない考えは次元である
我々から見れば銀河系外の宇宙までは途方もない距離があるが、それは三次元の世界で考えているからであって、別の次元を制御できる上の世界では距離というものはあってないようなものなのである一瞬にして上の世界から下の世界に移動する、或いは箱庭銀河のA地点からB地点に移動する、これなくして箱庭の観察などは到底できない相談である
このようにして次元を飛び越え、距離をあってないようなものにする事は、又、時間にも影響を与える
まるで隣の家を訪ねるように、箱庭の中であれ、外であれ、瞬時に移動できる事により、この広い宇宙での『同時性』を実現させているのであるでは被創造物たる我々であっても、その次元を飛び越えるための穴のようなものを使用すれば、瞬時に銀河の端から端に、或いは上の世界に到達する事ができるのだろうか
答えは、『半分イエス、半分ノー』である
まず、同じ箱庭内のA地点からB地点に瞬時に移動する事、これはその穴さえ発見できれば可能と思われる
だが上の世界に到達する場合は話が違ってくる
何故なら、同じ時間の概念を持つ箱庭内の移動であれば時間を制御する必要はないが、時間の概念が異なる上の世界に行く場合には、時間と言う次元も制御しなくてはならないからである寿命が尽きるのも厭わず、長い時間をかけて上の世界まで航行をする場合にはこの問題は起こらないが、次元を越えて瞬時に到達した場合、時間を制御できない我々は芥子粒のような存在になってしまうと言われている
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上の世界の住人 -
上の世界もこの銀河と同様の世界であり、全ての者が箱庭創造の実験に関わっている訳ではない
ただ多くの住人は『観察者の時間』で暮らすため、我々よりもはるかに長寿で、無限の命を持っているようにしか見えない者もいる
又、子を産み、子孫を増やすのではなく、転生を繰り返す事で文明を維持する形もあるようである
より多くの次元を認知し、制御できるため、空間を自由に出入りする事ができる者もいる創造主
箱庭銀河の創造に関わる人々
異世界の住人
箱庭銀河の創造に関わってはいないが非常に長命で、度々箱庭銀河に干渉してくる
転生する者
空間や時間を制御する能力は備えていないが、転生を繰り返す事によって無限の命を保持している