-
目次
創造主 -
Arhat(羅漢)と呼ばれる創造主は何者で、何の目的をもって銀河を創造したのだろうか
子供の頃、川で見つけたオタマジャクシを家に持ち帰り、水槽に入れて観察をしたが、カエルが成長しきってしまったので再び川に放した経験がある者がいると思う
銀河の創造と破壊もそれに似ていて、創造主は箱庭を造り、様々な実験を行うが、結果が芳しくない、或いは観察に飽きれば、その箱庭をあっさりと捨てるようであるこの事から創造主は『上の世界』において実験を行う理系の学生たちのようなものだと結論付けるのは飛躍し過ぎだろうか
創造主の各集団毎に指導教官と呼ばれる人間が存在し、箱庭に起こる諸問題を管理している事からも、創造主が学生だという仮定はあながち間違いではないと思われるここで各集団と書いたのには意味がある
創造主の一集団は一度に一つの箱庭しか創造してはならないという規則があるそうで、この広大な宇宙に存在する銀河の数から言って、創造主の集団の数、そして指導教官の数もそれなりに多いと想定した訳である各創造主たちを管理するのは指導教官だが、それらを統括する組織が評議会である
箱庭での実験結果は評議会に報告され、テーマ変更等の際には承認が必要となる
こうなるといよいよ大学のような形態を連想せざるを得ないだがそんな創造主と『下の世界』の学生との決定的な違い、それは特殊な能力を持っているか否かである
-
天の川銀河の創造主たち -
実際に創造主たちがどのような特殊能力を備えているのか、我々の暮らす天の川銀河を例に見てみよう
銀河を創造したのは十二人の創造主である
これに被創造物の代表、六人が加わって、合計十八人がこの銀河の創造主という事になる
初めの十二人は『上位座羅漢』と呼ばれ、後の六人は『下位座羅漢』と呼ばれる事もある -
創造主の箱庭への干渉の記録 -
ギーギ、オシュガンナシュ
A9Lの配置
アーナトスリ
《古の世界》の破壊
バノコ
創造主の力を封じた石(十八石)の生成
チエラドンナ、ジュカ
善の種(聖なる樹)と悪の種(ドノス)の創造
ジュカ
悪の種(ドノス)の矯正
?
レアの石への暗黒魔王の封印
ワンデライ
夜叉王(シロン)の保護
バノコ
ヤスミの町の地下隠蔽
エニク
銀河の叡智の供与
グモ、ウムナイ、ウムノイ
『ウォール』と『マグネティカ』による銀河の分断
ギーギ
マザーの説得
チエラドンナ
シニスターの移植
バノコ
《ネオ・アース》の創出
アーナトスリ
『カタストロフ』の発動
エニク他
アーナトスリの消滅
エニク他
新しい創造主リンとの勝負
レア Reah | レアの姿を見た者はいないと言われる 創造主の指導教官ジノーラによれば、”Ranoviada epi Alum Hollix”、『唯一にして触れてはいけないもの』のR・E・A・Hをつないだ言葉であって、人格ではないと言う 『ニームの盟約』を通して供給される次元の創造行為をあたかも人のように呼んでいるのだが、盟約の向こう側に実際にレアと言う名の人間が存在する可能性も否定できない 箱庭の創造は常にレアから始まる 我々がカエルを飼う場合を考えてみよう まず水槽の大きさ、つまり縦横高さのサイズを考える この縦、横、高さはそれぞれが次元であり、レアは同じように箱庭銀河の大きさを決定するのだ 更にあと幾つの次元を追加するか、これによって最終的な箱庭の規模が決まる 通常の箱庭銀河は五次元から構成される事が多いようである |
||
Another Dimension | 『老樹の石』 次元を司る茶色の石 レアの能力の象徴 レアの名前とその存在が唯一仄めかされたのは、公孫威徳の暗黒魔王封印の時である しかし実際に威徳に『老樹の石』を手渡したのはレアではなく、別の誰かだったのだろう 暗黒魔王を封じ込めた事により、石は更に強大な力を持ったと言われている |
||
エニク Enik | エニクは時間を司る 化粧っ気のない、お下げ髪の少女のような風貌のこの創造主は、箱庭内の時間を決定するだけでなく、時間を過去に遡らせる事もできる これは『観察者の時間』と呼ばれる創造主の時間の流れから見れば、箱庭の時間の推移など『点』に過ぎないというかなり強引な能力の為、本人は使用を躊躇う事が多い 被創造物に好意的で『銀河の叡智』はエニクのアイデアから実現したものである |
||
Sands of Time | 『貴人の石』 時間を操る紫色の石 エニクの力の象徴で行使すると時間を戻す事ができると言われている 《歌の星》に代々受け継がれ、石の力が行使、開放された事は一度もない |
||
バノコ Banoko | バノコは大地の創造を司る 情熱的な中年男に見えるこの創造主は、箱庭内の星々とその大地を造り出す 被創造物に対して並々ならぬ興味を抱いており、様々な贈り物を用意する 中でも創造主の力を封じ込めた『十八石』は、元々はバノコの発案によるものである 又、《ネオ・アース》と呼ばれる地球と瓜二つの星を造ったのもバノコである |
||
Mountain High, Ocean Deep | 『純潔の石』 大地を司る白色の石 バノコの力の象徴で、行使すると大地の形を変える事ができる 《戦の星》で大陸を分断していた |
||
ギーギ Gyge | ギーギは空間を司る 髪の毛を逆立てた、パンクロッカーのような出で立ちのこの創造主は、口数少なく、常に客観的な判断を下す 被創造物に対しては特に何の感情も抱いていない |
||
Distortion | 『魚鱗の石』 空間を歪める銀色の石 ギーギの力の象徴で、行使すると空間を歪める事ができる 『ウォール』という名で銀河を分断していた |
||
オシュガンナシュ Oshganash | オシュガンナシュは空間を繋ぐ 中世の貴族のような出で立ちのこの創造主は、元は『胸穿族』の一員で未だに胸に大きな穴が開いていると言う 空間を繋ぐ能力は、単に空間同士を繋ぐだけでなく、異次元への通り道を作成する事も可能である 自らも少数民族の出身のためか、被創造物に対しては同情的 |
||
Worm Hole | 『黄龍の石』 空間をつなぐ黄色の石 オシュガンナシュの力の象徴で、空間に自在に穴を開ける |
||
グモ Gumo(r) | グモは物質のサイズを司っており、箱庭の中のあらゆる物のサイズを決定する 典型的な好青年の風貌で、被創造物に対しては中立の立場を取っている |
||
Make It Big | 『火焔の石』 物質のサイズを変える赤色の石 グモの能力の象徴で、行使すると物質の大きさを変える 《神秘の星》のエミリオの力の源となっていた |
||
アーナトスリ Anatosri | アーナトスリはエネルギーを司り、完成した箱庭にエネルギーを注ぎ込むのがアーナトスリの役目である 髪の毛をコロネのように巻き上げ、ピエロのような服装をしたこの創造主は、銀河を創造した創造主の中でも一番問題のある人物で、銀河にエネルギーが澱のように蓄積されたのもアーナトスリの不手際によるものだった ただ本人は「そんなものは破壊すればいいだけだ」と意に介さなかった 被創造物に対しては否定的だが、他の創造主に対しても同様の態度である |
||
Magnetica | 『台地の石』 エネルギーを司る金色の石 アーナトスリの力の象徴で、行使すると強力な磁力帯を生み出す 『マグネティカ』という名で銀河を分断していた |
||
ウムナイ Umunai | ウムナイは気を司る 気とは生命の根源であり、様々な種族の気がウムナイによって箱庭に満たされる 常に薄ら笑いを浮かべた小太りの少年で、双子のウムノイと見分けがつかないが、赤いキャップをかぶっているのがウムナイである 被創造物に対しては中立の立場を取っており、面白ければ良いと考えている |
||
In and Yan | 『天空の石』 気の形を固体、液体に変える青の石 ウムナイの力の象徴 《密林の星》で発見された |
||
ウムノイ Umunoi | ウムノイも又、気を司るが、龍や精霊を産み出す特別な気を扱う 青いキャップをかぶっているのがウムノイで、ウムノイと同じく被創造物に対しては中立 |
||
Elemental | 『虚栄の石』 気を動かし、属性を変える透明の石 ウムノイの力の象徴 《武の星》の長老殿の奥深くに眠っていた |
||
ジュカ Jyuka | ジュカは生命を司る フードをすっぽりとかぶり表情のよくわからないこの創造主は、誕生した生命に寿命を与えると共に進化のきっかけを与える 被創造主に対しては極めて否定的 |
||
Mutation | 『血涙の石』 生命を変化させる深紅の石 ジュカの力の象徴で、行使すると生命の姿を思い通りに変える事ができる 《享楽の星》のドノスの力の源となっていた |
||
チエラドンナ Chieradonna | チエラドンナは生命の法則、すなわち運命を司る 又、ジュカと共に生命の寿命も決定している 真っ赤なドレスに身を包んだ妖艶な美しさを誇るこの創造主は、十二人の中で最も優秀で、最も気分屋だと言われている 被創造物に対しても冷淡だったが、ある事を契機に考えを改める |
||
Secret of Life | 『深海の石』 無生物に生命を吹き込む緑の石 チエラドンナの能力の象徴 |
||
ワンデライ Wandelai | ワンデライは生命の死と転生を司る 利発そうな少年にしか見えないこの創造主は、『死者の国』を通して魂の浄化と転生を促す 又、箱庭の終焉時には多くの命を救い上げ、次の世界に放してあげる面倒見の良さを備えている たとえそれが自分の造った箱庭ではなく、他の銀河であってもだ 被創造物に対しては極めて好意的 |
||
Resurrection | 『夜闇の石』 復活の黒色の石 ワンデライの力の象徴で、行使すると死者を蘇らせる事ができる 《青の星》で石の全ての力が開放され、その後、《享楽の星》で再発見された |
||
ウルトマ Ultoma | ウルトマは龍の祖 龍の顔を持ったこの創造主は元々は被創造物の長だったが、優秀さを買われて創造主になった 完全な生物と呼ばれる龍は、子孫を増やす事はないと言われているが、唯一例外的にウルトマは水の精霊との間に順天という子を残している |
||
Animal Instinct | 『戦乱の石』 野生の本能を呼び覚ます赤黒の石 ウルトマの力の象徴で、行使すると相手の闘争本能を向上させる ジノーラが様々な局面で駆使した |
||
アウロ Auro | アウロは精霊の祖 枯れ木のような老人の風体をしたこの創造主は精霊の中で唯一、金の属性を備えている |
||
Soul Summon | 『禍福の石』 招霊の力の白と黒の石 アウロの力の象徴で、魂を呼び戻す 《巨大な星》の錬金塔跡で発見された |
||
モンリュトル Monlutor | モンリュトルは空を翔る者の祖 銀色に輝く翼を持ったこの創造主はシャイアンという巨鳥にまたがり、世界を移動していた 創造主に選ばれた際に、シャイアンを遺していったが、祝福を受けた者のみが契約を通して使役できるという非常に困難な条件を必要としていた これはプライドが高く、好戦的な空を翔る者の性質を憂慮したためと言われている |
||
Mind Steering | 『隠遁の石』 心を操る白赤の縞の石 モンリュトルの力の象徴で、相手の精神を操る バスキアが宇宙空間で発見した |
||
ニワワ Niwawa | ニワワは水に棲む者の祖 背びれと水かきを持ったこの創造主は、バノコ以外にはできない陸地を動かす秘法を身に付け、又、北の海の万年氷を鍛え上げた『凍土の怒り』と呼ばれる剣を携え、水中を制圧したと言う |
||
Dreamtime | 『変節の石』 誘惑し、支配下に置く黄と黒の石 ニワワの力の象徴で、相手を催眠状態に陥れる 《魅惑の星》のムスクーリ家のPeacock Harpに埋め込まれていた |
||
ヒル Hir | ヒルは地に潜る者の祖 鉤爪を持ったこの創造主は、ミラナリウムと呼ばれる鉱石で砦を建て、又、ミラナリウム製の人型機械を作り、砦を守らせた 創造主に選ばれた際に全てのミラナリウムを目に見えぬ場所に隠したと言われている |
||
Doublecross | 『全能の石』 裏切りの心を植え付ける輝石 ヒルの力の象徴で、相手に裏切りの心を芽生えさせる |
||
マー Ma | マーは持たざる者の祖 | ||
Make-believe | 『竜脈の石』 偽りを真実に変える青と黒の石 マーの力の象徴で、人の目を惑わす |