とある空間に十人の創造主が集まっていた。
「結局は文月だなあ」
少年のようなワンデライが言った。
「仕方ねえだろ」
「仕方ねえよ。先生のお気に入りだし」
半ズボンの双子、ウムナイとウムノイが声を揃えて言った。
「つまらんと言えばつまらんな」
フードをすっぽりとかぶったジュカが言った。
「ドノスの時のように干渉するか?」
好青年風のグモが言うとジュカは首を横に振った。
「こりごりだ」
「早く次の段階に進もう……」
パンクロッカー風のギーギが言い、情熱的な黒髪のバノコが続けた。
「そうそう。わくわくするような勝負がしたいものだ」
「あれ、チエラドンナ。妙におとなしいじゃないか?」
ウムナイが言うと赤いドレスのチエラドンナはつまらなそうに首を振った。
「好きにしなさいよ」
「さてと、あたしは行かなくちゃ」
黒髪の女学生のようなエニクが言い、白い乗馬ジャケットを着こなしたオシュガンナシュが尋ねた。
「エニク、どこに行くんだい?」
「顛末を見届けるのよ。又、借りを作る事になるけど仕方ないわ」
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