「父さんと目が合った……」
セキが言った。
リンは箱庭の傍に近寄り、上を見て言った。
「お前たち、何でこんな場所に……あれ、一人足りないぞ。くれないは置いてきたんだね」
一人の創造主がリンの肩に手を置き、言った。
「彼らはこの銀河が心配で、ああやって駆け付けたのですよ」
「仕方ないなあ。きっと『無限堂』から来たんだな。でもせっかくだから、そこにいる空海さんから色々話を聞いておくといいよ」
もう一人の創造主が言った。
「リン、彼らに時間の概念を言っておかないと。もう一時間くらいはああしているようだ」
「えっ、本当。だとするとあと一時間くらいでここから出た方がいい。そうしないと大変な事になる」
「リン、先ほどの他に頼りになる人の件だが――」
「ああ、それなら彼らに頼むよ。お前たち、元の世界に戻ったなら、マザーとジノーラにこっちに来るように伝えてもらえないか?」
「父さんが新しい創造主――」
セキはぽつりと呟いた。
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