5. Chapter 7 帝国

 Story 1 大帝の誕生

 不思議な夢を見た。

 生まれたままの姿の女性が隣に横たわっていた。
 私が慌てて何かを言おうとすると、彼女は私の唇に自分の指を押し当て、こう言った。

「Arhatは気まぐれなの」

 濃密な夜が明け、眠っているとも起きているともつかない朦朧とした意識の中、真っ赤なドレスの彼女は枕元に立った。

「又、会いましょう。それまでは生きていなさい――

 

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