とうとうわしは航海に出る。
広大な銀河の歴史がわしの手により詳らかにされるのを待っている、そう考えただけで胸が躍った。
だが航海には危険がつきものだ。腕の立つクルーが必要だった――
「なあ、デズモンド。大航海と言うが一体どこに行くつもりだ?」
「ふふふ、聞いて驚くなよ。まずは《虚栄の星》を目指す。そこから今度は《地底の星》を回って辺境を通る、最後に《火山の星》に立ち寄って終わりだ」
「おい、それは連邦に加盟していない銀河の上半分のほとんどじゃないか?」
「ああ、そうだよ。『冒険家、もとい歴史学者デズモンド・ピアナここにあり』を印象づけるためにはこのくらいのインパクトが必要なんだよ。そうすりゃ、次の航海もしやすくなるってもんだろ?」
第一回航海図 (別ウインドウが開きます)
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